失職後、あるレストランの給仕の仕事に就いた男のその後

とある商社で働いていた宮田雄一(26)はある日突然の身体の変調からうつと診断され、会社を退職した。その後の療養により快方に向かい、求人情報誌や転職サイトで求人を探しているうちにレストランの給仕の仕事をしようと思ったらしい。

「妻には少しハードなのではないかと言われましたが、もともと若い頃はファミリーレストランでウェイターもしていたこともありますし、忙しさはわかっていたので、まったく未知の仕事に就くよりはこちらのほうが安全と思ったんです。妻も後で納得してくれました」

そうして面接を経て見事その求人をものにした宮田氏。その仕事についてはどうだろうか。

「お客様はランチタイムやディナーの時間になれば殺到する人気店で、とにかくその間は忙しいですが、合間の時間はほとんどお客様もいないので、メリハリがありますね。」

その店では主に洋食を中心に創作料理にも力を入れているらしい。その店の工夫と雰囲気に魅せられた客がリピーターになるそうだ。

「店自体の売上もいいですし、給料も決して悪くなく、妻とあと子ども一人なら十分養っていける給料がでます。お店の仲間たちも理解があり、声をかけてくれたり、時に激励もあったりと充実していますよ」

思わぬ形での転職ではあったが、結果オーライと笑う宮田氏。彼は本当の意味で病気も乗り越え、仕事に精を出しているといえるのではないだろうか。