生まれ持った個性を活かす。宮坂氏の仕事とは

宮坂栄一(37)は生まれつき耳に障がいを持っている。ある音域の音が聞こえず、人とのコミュニケーションに少し難があるという。

「もちろん全く耳が聴こえないわけではないですし、こうしてお話もできているわけですから困るシチュエーションは少ないんですが、やっぱり補聴器をつけていると耳に障がいがあるのだなということは人にわかるので、辛くなる時もありました」

話しているとまったく問題なく対談ができているのだが、やはり知らない人の目というのに悩んだこともあったと語る。そんな彼の仕事はWeb制作会社でのデザイン制作業務である。

「もともと絵を描くことが得意で、学校でもコンクールなどへの入賞をしていたのは小さな自慢です。それを活かそうと思っていたところ、その求人を見つけたんです」

かれの仕事はクライアントからのイメージを渡されて、そのイメージを解釈しつつデザインとしてあげる仕事だ。パソコンのIllustratorなどのアプリケーションにはすぐに慣れることができたらしい。

「デザインを描くことはたやすいです。しかしそのデザインがWebページとして完成できるかどうかというのは全く未知の世界だからわかりませんでした。作ったデザインが実現可能なデザインかどうかが大事だそうです。」

Webの世界ではデザイナーとコーダーが意思疎通をうまくしておくことが大切ということらしい。そのあたりのコミュニケーションはどうしているのだろうか。

「職場ではSkypeがあるので、テキストベースでのコミュニケーションはたやすく取れています」

転職などを考えたことはないという。今の仕事が自分にあっていると断言する宮坂氏の顔はどこか輝いて見える。