ラーメン店は個性が大事・大場 悠

チェーン店でも個性はバラバラ

「いらっしゃいませ!!!」 元気な声だけが聞こえる。人が見えない。こんな感じのラーメン屋は初めて
来た。暖簾で区切られていて定員の顔も分からない。ここはチェーン店らしいが個性がないと思った。
これでは、人気などは出ないだろうと思った。だが結構な人気店だと後から聞いた。食券を買う機械の横に
求人のポスターが貼ってあった。私は無職だったので、すぐに連絡して面接を受けた。思いのほか簡単に
働く事が出来たのだが、ここからが一苦労であった。関西には、ここを含めて5店舗あるのだが店ごとの
個性を競い合っていると聞いた。私は、何処で個性を出すのか分からなかったが、この店はお客様対応に
他店との差別化を図っていると聞いた。お客様が来た時に呼ばれる前に行き、オススメの食べ方などを話す
のであるが、お客様の話される事を聞いてから対応するのであった。

本当のお客様を第一に考えている店です。

お客様の対応は、経験のない私がすぐには出来なかったのであるが、他のことは出来るようになってきた。
教えてもらったのが、お客様から見えないからこそのサービスであった。暖簾をお客様から見えないように
してお水の量を見る事や、帰られた後にすぐ次のお客様が入られる前に調味料や薬味の状態を確かめる事など
であるが、これを事細かにしていかなければいけないのは相当に神経を張り巡らせておかないといけないので
結構辛いものがあったが、やりがいがあって充実していた。疲れていた時に社員の人からの一言に驚いた。
社員の人は、2年前まで普通の社会人であったが、店の虜になって転職を選んで正解だっと話してくれた。